11月5日(金) 宮崎県えびの市立岡元小学校の皆さんに、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のロボットトイ“toio™(トイオ)”を使って「新しいあそびをつくる」ミッションに挑戦していただきました。
皆さん達が考えた「新しいあそび」のアイデアと、そのアイデアをtoio™の開発者である講師に発表する様子をレポートにまとめましたので、どうぞご覧ください。
子どもたちの発表アイデア1
あそびのタイトル:宝石集め
あそびのルール説明
用意するものは、ブロック・宝石(に見立てたもの)、toio™です。宝石を何か所かに置いて、2分間で多くの宝石を自分の陣地に集めた人が勝ちとなります。相手の動きを邪魔して競い合うのがコツです。

講師との対話

ルールがシンプルで良いですね。これにまとまるまでに他にルールはありましたか?

はい、でも難しくなったので無しにしました。

どんなルールでしたか?

障害物を入れました。ただ、一緒に混ざってしまい宝石が取りづらくなってしまいました。
土台から落ちるのを〇回までとつけてもいいかなと思いました。

良いですね。
あそびというのは人を楽しませることであり、同じ目的を持ってないと楽しさを共有することが難しくなります。やらなければいけないことが増えると、方向が定まらず、みんなで楽しみにくくなってしまいます。そうした観点から、今回のあそびはすごくシンプルにまとまっていて良いと思いました。
あとはルールとして、「宝石ごとに〇ポイントと設定する」など、更に足し算・引き算で考えてみると、もっと良くなるのではないかと思いました。
子どもたちの発表アイデア2
あそびのタイトル:障害物陣取り
あそびのルール説明
用意するものは、ペットボトル、紙テープ、ストロー、プラスチックフォーク、障害物になるもの(カップなど)、toio™です。
ストローとフォークをつけたtoio™が、相手側にあるペットボトルと紙テープで作った陣に早く入った方が勝ちとなります。
途中にある障害物をフォークで移動させて、相手の道をふさぐなど邪魔をしてもOKです。

講師との対話

面白いあそびですね。普段行っているあそびからヒントを見つけたんですか?

はい、昼休みによく陣取りをやっていて、障害物を置いたら楽しくなるかなと思って考えてみました。

なるほど。陣取りは地域によってルールが違うと思いますが、みなさんの陣取りはどんなものですか?

木を自分の陣と見立てて、タッチしたら勝ちになります。

そうなんですね。自分たちがやっていて楽しいからこのあそびを考えたということですね。
ちなみに、他のアイデアはありましたか?

他には色鬼がありました。

最終的に陣取りにしたのはなぜですか?

かんたんに誰でもできるのが陣取りだったからです。

わかりました。相手に説明しやすい内容のあそびを選んだのはいいですね。
とても良い内容で、ぜひやってみたいと思いました。
また、このゲームは身の回りの材料をたくさん使っていますね。そこから思いついたアイデアですが、あえておうちから出たごみだけを集めて、リサイクルとしてゲームの材料に使ってみるのも良いのではと思いました。掃除がしたくなると思いませんか?
自分たちが楽しい・やってみたいでアイデアを考えることも大切ですが、さらに相手がやりたくなることを考えられるのも良いと思いました。
子どもたちからの質問
子どもたちの質問①
toio™のほかにどんなおもちゃを作っていますか?
講師のコメント①
普段はtoio™にいろいろなものをくっつけて、あそびを考えています。
家では子どもたちと一緒に工作をしたり、趣味のはんだ付けをして電子工作をしたりしています。
子どもたちの質問②
あそびをつくる中で楽しかったことやうれしかったことは何ですか?
講師のコメント②
自分が作ったあそびで、みんなが喜んでくれることです。toio™を使ってみて「楽しかった」と言ってもらえたり、こうした授業の中で「面白かった」と言ってもらえたりすると、とてもうれしくなります。
子どもたちの質問③
toio™はなんで四角なんですか?
講師のコメント③
良い質問ですね。これまでtoio™をいろいろな形で試してみましたが、「レゴ®ブロックなどいろいろなものをくっつけることができる」「前後左右がわかりやすく、操作やプログラミングしやすい」「部品を詰め込みやすく、安定して動かしやすい」
この三つに適している形が、この四角だったからです。
toio™開発者からのメッセージ
今日は素晴らしい発表をありがとうございました。
スライドもしっかり準備していただき、自分が小学生の頃には考えられないクオリティのプレゼンテーションでした。
皆さんは、仕事ではどんなことをするのかイメージがつかないかもしれませんが、今回の授業でやってもらったことと変わりません。今回は「あそび」を考えて試したり、他の人にやってもらったりしたと思いますが、「お客さんが困っていること・欲しいものやこと」を考えると仕事になります。今現在、自分がやっていることです。
今回の授業の経験を忘れず、「自分やみんながやりたいこと」を考え続けてほしいと思います。
東京と宮崎の長い距離でしたが、こうして皆さんとお話ができて楽しかったです。
ありがとうございました。
SIEの授業の詳細は、こちらのページにてご紹介しています。
https://progaku.com/sie/