6月13日(金) 富士宮市立上井出小学校にて、TOTO株式会社とインターネットで繋がる遠隔授業「あなたの地域に合わせたパブリックトイレを考えよう!」を実施しました。 子どもたちの発表アイデアを中心に、授業の様子をレポートにまとめましたので、どうぞご覧ください。

子ども達の発表アイデア

アイデアのタイトル:ハッピートイレ

アイデアの説明
私たちは公園にある子ども向けのトイレについて考えました。小さい子たちは、トイレがきれいで楽しくないとトイレに行きたくないと思ってしまうと考えたので、トイレの便座にイラストを描くのがいいと思いました。開ける前と開けた後のイラストを変えることで、変化を楽しめるようにしました。その地域の有名なものを描いてもいいかなと思いました。また、男の子のトイレのドアに飛行機のイラストを描いたり、ドアノブをサッカーボールにしたりするといいと思いました。 高齢者の方も使えるように、手すりを付けました。手すりのデザインもヘビにするなどして楽しい感じにしました。小さい子がトイレを利用するときはトイレが大きいかもしれないので、使いやすいようにちょっとした段差をつけて登れるようにしました。


発表用ワークシート
発表の様子

講師のコメント

講師2

このトイレは楽しそうなので行ってみたいなと思いました。特にヘビの手すりが個性的ですね。しかしリアルなヘビは怖いので、木彫りなどで握りやすくしたら楽しいなと思いました。

TOTOでは実際に、幼稚園や小学校にカラフルで楽しいトイレの提案をしています。扉を明るい色にしたり、全体的に明るくて開放感があるようにしたりしています。幼稚園・保育園向けだと、象の形の手すりを付けるなどして、トイレがあまり好きではない子が楽しくなるように工夫しています。 皆さんの家のトイレはどんな感じのトイレですか?実際に家族が使いたくなるトイレを考えてみるのもいいかもしれないですね。工作を置いてみたりイラストを貼ってみたりすると「ずっと同じだとつまらないなぁ。時々変わると面白いな!」など、いろんな気付きがあると思います。この気付きは、ものを作るときに参考になると思うのでぜひやってみてください。

子どもたちからの質問

児童

トイレの試作品を作って失敗してしまうことがあると思いますが、失敗した試作品はどうしているのですか?

講師1

実はトイレは粘土を焼いて作っています。粘土を焼く前の試作品で失敗したときは、それをもう一回原材料(粘土)に戻して作り直します。焼いてしまった粘土はもとに戻せないので、道路の路面材に混ぜたり、トイレの表示板にしたりしています。また、公園にあるポールに混ぜたりもしています。捨てないでリサイクルできるように活用しています。

児童

トイレを作るときに「きれいさを保つ」「誰もが使いやすい」以外に大切なこと・工夫していることはありますか?

講師2

日本のトイレはほとんど水洗で流しているので、おしっこやうんちを下水道まで流すために水が必要になります。でも水は限られているということを皆さんご存じですよね。そのため、なるべく少ない水で下水まで届くように便器の内部構造や圧送など、いろんな工夫をして使用する水の量をどんどん減らしています。昔のトイレは1回流すと水を13リットル使っていましたが、今のトイレは3.8リットルで流せるようになっています。少ない水でもしっかり流せるようにいろいろな工夫をしています。

質問タイムの様子

授業最後の講師からのコメント

講師1

最後にTOTOがどのようなことを考えて仕事をしているかをお伝えしたいと思います。

トイレは誰もが使うものです。私たちがものを作るときに一番大切にしているのは「つくるって人を思うこと。」という言葉です。トイレやキッチンを作るときに、「使う人がどんな思いで商品を使うんだろう」ということを常に思い描いて、使う人の立場になって商品を考えています。

皆さんも大人になったら仕事をすると思いますが、ものをつくるときには、「どんな思いで商品を使うんだろう」「どうやったら使いやすくなるんだろう」ということを頭において開発してほしいなと思います。大人になったら一緒に働けるかもしれないのでぜひ考えてみてください。



TOTOの授業の詳細は こちら をご覧ください。

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