7月8日(金)滋賀県甲賀市立甲南第三小学校にて、TOTO株式会社とインターネットで繋がる遠隔授業「あなたの地域に合わせたパブリックトイレを考えよう!」を実施しました。

子どもたちの発表アイデアを中心に、授業の様子をレポートにまとめましたので、どうぞご覧ください。

子ども達の発表アイデア1

アイデアのタイトル:便利なトイレ

  • アイデアの説明

宮ベリー(果樹園)に来る人向けに、暑さや手の汚れを解決するためのトイレを考えました。入口は自動ドアになっており、温度を調節するためにエアコンがついています。トイレを清潔にするために、人がいない時でも水が流れたり、お掃除ロボットを置いたりしています。親子で使えるように、赤ちゃんの座れるベビー椅子や、化粧直しするための洗面台を置きました。

アイデアがまとめられた発表用ワークシート
発表の様子

講師からのコメント

講師

私も前に別の果樹園に行ったことがありますが、このトイレはいい提案だと思います。クーラーがついていると休憩できるし、手が汚れるのを洗うことで清潔にできるのもいいですね。
さらに良いなと思ったのは、壁を木の模様にしていることです。多くのトイレはタイルになっており無機質に感じますが、木質系の柄だと安心感があることから、一部の設計者でも使われているそうです。
化粧直しや子どもためのイス・おもちゃなど便利な工夫が盛りだくさんですが、もし車いすの人が来るのであれば、もう少しスペースを広く取ってもいいかもしれませんね。そんな人たちも使いやすいような工夫を考えてみてください。

子ども達の発表アイデア2

アイデアのタイトル:移動式トイレ

  • アイデア説明

農作業をする人が、田んぼの近くにトイレがない問題を解決するためのアイデアを考えました。靴の汚れを落とすために入口にマットを敷き、スリッパを置いています。部屋にはエアコンをつけ、快適にできるようにしています。オストメイト用のトイレも設置し、わかりやすいように表示もつけています。

アイデアがまとめられた発表用ワークシート
発表の様子

講師からのコメント

講師

移動するトイレは面白いアイデアですね。実はTOTOでもアメリカの企業と一緒に、アプリで呼ぶとやってくるトイレをつけた車を開発したことがあります。こうした移動式のトイレは、雨が降ったり災害が起きたりした際にも役に立つかもしれませんね。
ちなみに、エアコンを動かす電気はどこから持ってこようか考えてみましたか?ガソリンや太陽光などでもできますよね。せっかくのいいアイデアなので、そこも考えてみると面白かったかなと思います。
またTOTOでは、「トイレに入る」「便座の開け閉めをする」など、動作を細かく分けたうえで、足りないものを見つけたり、どうしたらいいかを考えたりします。例えば「トイレに入る」の場合、靴を脱ぎ履きがしやすくするためお手すり・座る椅子の設置や、車いすの人向けに入口を大きくするなど、細かく分けて考えてみるといろいろなアイデアが出てくると思います。

子どもたちからの質問

児童

なぜTOTOというのですか?

講師

昔は「東洋陶器」というアジアで陶器を作る会社でした。現在はその名前からとって「TOTO」という社名になっています。

質問タイムの様子

TOTO株式会社の講師からのメッセージ

今日は皆さんアイデアをありがとうございました。どれも非常によく考えてもらった夢あふれるものだったと思います。
少し現実的なことを申し上げると、パブリックトイレでは家のトイレと違ってたくさんの人が使います。限られた空間の中で大勢の人がバランスよく最大限使いやすくすることや、管理・清掃など、さまざまな問題があります。
TOTOでは、「ラクにつかえる」「操作しやすい」「ここちよい」「えらべる」「安全で安心」の5原則をバランスよく、使う人のことを思いながらものを作っています。たかがトイレと思いますが、作るためにはこれだけのことを考えていることを知っていてほしいと思います。
また、街のいろいろなところにも、こうした使う人のことを考えて作られたものがあります。ぜひ探してみてください。



TOTOの授業の詳細は こちら をご覧ください。

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