9月13日(水) 石巻市立和渕小学校にて、ソニーグループ株式会社とインターネットで繋がる遠隔授業「私たちの『ふるさとマーク』をデザインしよう!」を実施しました。

この授業では、子どもたちが自分たちの住む地域を表現した『ふるさとマーク』をデザインすることで、地域の魅力を再発見するとともに、自分たちの想いを伝える体験をしました。また、その作品をソニーのデザイナーに発表し、アドバイスをもらいました。子どもたちの『ふるさとマーク』のアイデアを中心に、授業の様子をレポートにまとめましたので、どうぞご覧ください。

子どもたちの発表アイデア

アイデアのタイトル: 和渕のすてきな自然

アイデアの説明 
私たちは電車と和渕神社と和渕山の写真をもとにデザインしました。デザインのポイントは、空を雲一つない青空にしたことです。また、線を太く書いてはっきり見えるようにしました。

アイデアがまとめられた発表用ワークシート
発表の様子

講師との対話

講師

今回は、「円の中にデザインを描いてください」というお題でしたが、このデザインは線が円から飛び出ていて力強さを感じたので、すごくいいなと思いました。どうして線を外に出したのですか。

児童

その方が外に広がるように見えて、見やすいと思ったからです。

講師

いいですね。枠内にきっちり収めるのではなく、収まりきらないデザインは魅力があります。伝えたい気持ちが収まりきらないというエネルギーが伝わってきて、とてもいいです。電車と神社と山のデザインの切り方も絶妙で、描かれている物が何かわかるところで切られており、いいバランスです。

講師

もう一つ、すごくいいなと思ったのは,円の外枠に沿って電車を曲線でデザインしているところです。どうして電車を曲線で描いたのですか。

児童

直線で電車を描いてしまうと小さくなってしまい、丸に沿ったら電車を大きく見せることができると感じたからです。

講師

まさにそれがデザインです。線を曲げても電車と分かりますよね。また、曲線にすることによってワクワクする動きになることに加え、力強く見せることができ、見た時に人を惹きつけます。色使いをはっきりさせたところや3つの要素がバラバラではなく、塊で見えるデザインであることも素晴らしいです。デザインとしての力強さを持っているので、いいデザインだと思いました。

子どもたちからの質問

児童

カメラの手にフィットするような形はどうやって思いついたのですか?

講師

いい質問ですね。最初にデザインは使いやすさを考えることだと言いました。デザインは、一般的に色と形を考えることだと思われがちですが、実は使いやすさを考えています。例えばカメラのデザインであれば、持ちやすさが一番重要であり、持ちやすさを考えるだけで何千通りのアイデアを出しています。そして商品化する前に、手が大きい人や小さい人など、さまざまな人に試してもらい、意見を聞き、修正を重ねています。次のモデルではさらに改良を重ねるため、時間をかけてよりよくしています。

児童

なぜデザイナーになろうと思ったのですか。

講師

私は山口県出身で、田舎で育ちました。その時に道を走っている車の形がかっこよくて、車の形を考えたいと思ったのがデザインの仕事に就いたきっかけです。自分の考えたデザインを他の人が使っているというのはとても嬉しいです。

質問タイムの様子

授業最後の講師からのコメント 

講師

今日のふるさとマークはどれもみなさんの「ここをデザインしたいんだ」という着眼点がすごいと思いました。デザインは形や色だけでなく,気持ちを伝えるものです。みなさんのデザインを見て、自分たちのふるさとを伝えたい気持ちがよく伝わってきました。

デザインは気持ちを伝える、物をより良くするという考え方・方法だと思います。実際にデザイナーという仕事に就かなくても、生活の中や、日々の勉強を工夫するところにもデザインの考え方が役立つと思います。頑張ってください。



このプログラムはソニーの国内における子どもの教育格差縮小のための取り組み
「感動体験プログラム」の一環として運営しております。

https://www.sony.com/ja/SonyInfo/csr/ForTheNextGeneration/kando/

ソニーグループ株式会社の遠隔授業
「私たちの『ふるさとマーク』をデザインしよう!」の授業の詳細は、こちらのページにてご紹介しています。

https://progaku.com/sonydesign-2/


おすすめの記事