9月14日(木)糸魚川市立大野小学校の皆さんに、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のロボットトイ「toio™(トイオ)」を使って「新しいあそびをつくる」ミッションに挑戦していただきました。 子どもたちが考えた「新しいあそび」のアイデアと、そのアイデアをtoio™の開発者である講師に発表する様子をレポートにまとめましたので、どうぞご覧ください。

子どもたちの発表アイデア

あそびのタイトル:得点ゲーム

あそびのルール説明 
toioTMに付けた割りばしでビー玉を打って転がし、紙コップに入れると、その紙コップに書かれた得点をゲットできる。守る人は別のtoioTMでビー玉が紙コップに入るのを邪魔する。交代しながら5回やって合計得点の高い方が勝ち。

あそびかたのコツ
ビー玉の位置を決め、守る人が操作するtoio™に当たらないようにしたり、割りばしの先端の方でうまく打ったりする。守る方は、敵が打ってきたビー玉をよく見て紙コップに入らないように防ぐ。

用意するもの
・紙コップ5個(大きさの異なる穴をあける)
・ビー玉1個
・クリップ1個(ビー玉の台にする)
・マスキングテープ
・割りばし1本(半分に切って片方のtoioTMキューブに付ける)
・ジェンガ約30個(周りを囲う)
・toioTMキューブ2個

アイデアがまとめられた発表用ワークシート
発表の様子

講師との対話

講師

工夫があってとても面白くわかりやすいゲームだと思います。世界中のどんな人でも楽しめそうなゲームですね。パラリンピックのボッチャやボウリング、ダーツ等のあそびの要素もありつつ、オリジナルな新しいゲームであるところが素晴らしいです。どんなところから発想を得たのですか?

児童

アイデアを出し合って、いろいろやってみたけれどなかなかうまくいかなかった時に、ほかのチームが紙コップを使っているのを見て考え付きました。

講師

なるほど。たくさん試して頭の中がいっぱいになった状態で新しい「紙コップ」という素材を見たことで、あそびかたと素材との掛け算で新しいアイデアが生まれたのですね。足し算や引き算だけでなく、この掛け算の発想はとても大切です。ぜひこの発想でこれからも物事を考えてもらえると良いと思います。
アイデアを作るときは、どんなところが大変でしたか?

児童

ビー玉を穴に入れるのが思ったより難しかったです。割りばしの根元で打つと横に転がってしまうので先端で打つようにしました。

講師

いろいろ試したからこそ出てくるアイデアですね。クリップでビー玉を置く台を作ったのも良かったです。アイデアは思い通りに行かない事が多いですが、やりたい事がしっかり決まっていると、その方向に向かって動いていくことができます。今回の発表は、一歩一歩進んでここまでたどり着くことができていて、素晴らしいと思いました。ぜひこれからも実際に手を動かしていくことで新しい発見につなげてください。

子どもたちからの質問

児童

この仕事をするのに何か資格や免許は必要ですか?

講師

職種にもよりますが、私のようなエンジニアや企画の仕事に関しては特にないです。私は高等専門学校という一般の高校よりも専門的な事が学べる学校に行き、そこから大学・大学院へと進学し、もの作りの勉強をしてソニー株式会社に入社しました。エンジニアのように何かを作る仕事の場合も、仕事内容によって必要な資格があることもありますが、まずはものを作るのが好き・誰かを楽しませるのが好きという気持ちが大事なのかなと思います。

児童

どんな時にやりがいを感じますか?

講師

どんな仕事でもそうですが、自分たちがやったことで誰かが喜んでくれるとか、ありがたいと思ってくれる時が一番うれしいなと思います。

質問タイムの様子

toio™開発者からのメッセージ

人生の先輩というより、同じ時代を生きている人間の一人としてお話します。私には一番大事にしていたし今でも嬉しいなと思っていることがあります。それは「自分が楽しいと思っていることをずっと続けられている」ということです。小学生の時からロボットを作るのが好きで、楽しくて、それが今の仕事にもつながっています。小学生の時に楽しかったものは案外ずっと大事だったりするので、将来「何をしよう?」と困ったときには何が楽しかったか思い出してもらえたら良いですね。

私が小学生の時代には、ロボットを作る仕事があるとは想像がつきませんでした。でも、今では「ロボットやAIはこれから必要だから、みんな勉強してください」という世の中ですよね。ですから、将来はもっと新しい仕事ができるかもしれないし、自分で作れるかもしれない、と考えて過ごしてくれたらと思います。皆さんも何か楽しいと思えるものをぜひ探してみてください。今日は楽しい作品を本当にありがとうございました。


このプログラムはソニーの国内における子どもの教育格差縮小のための取り組み
「感動体験プログラム」の一環として運営しております。

https://www.sony.com/ja/SonyInfo/csr/ForTheNextGeneration/kando/

SIEの授業の詳細は、こちらのページにてご紹介しています。
https://progaku.com/sie/

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